Classici giapponesi con furigana
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しんやのきゃく
深夜の客
大倉 燁子
Leggi 深夜の客 (しんやのきゃく) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.926 caratteri · 28 schermate
熱し易く、怒りっぽいが、直ぐまた上機嫌になるような性質でした。それがまた私にそっくりだそうです。私も怒ったが最後、随分乱暴をしますよ。今日なんて、私は半日気狂いのようになりました。何故って、養父は自分の置き忘れを棚に上げて、ネクタイピンが紛失したと云って私に疑いをかけ、ひどくせめられました。盗んで逃げる積りだろうッて、そして最後には、氏より育ちというがやはり両親が両親だからなアって云いました。
私はその一言でカッとなり、そこにあった一輪ざしを床の上に叩きつけました。無論心の中では養父に投げつけたのですが――。養父は眼をむいて、私を打ちました。投げつけた一輪ざしで私は散々打たれて、痣だらけになりました。
私はもう今日限りこの家を出ます、そしてタイピストになって働く決心をしました。働いて自活します。針の蓆に座っているより、荊棘の道を勇敢に掻き分けて進みます。養父に云わせると私の父は気狂いだったそうですから、私も今に気狂いになって何を仕出かすか分りません。養父の恐怖病も私がいなくなったら全快するでしょう、心密かに私を怖れているもののようですから。私もまた養父が怖しい――」