Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんざんのあき
深山の秋
小川 未明
Leggi 深山の秋 (しんざんのあき) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4725 caratteri · 10 schermate
どのみち敵だ! いっそたくさん酒を飲ませて、酔いつぶしてから、やっつけてしまおうか?」
主人の頭の中には、この瞬間、すさまじい速力で、さまざまな考えが回転しました。
「ばかな、この大きなくまに思う存分、酒を飲ませるなんて、そんな酒がどこにあるか。神さまは、この瀬戸際で、俺が、どれほどの智恵者であるか、おためしなされたのだ。まず、この高い酒をやらぬ工夫をしなければならぬ。」
彼は、もうすっかり打算的になっていました。たなの上から徳利を下ろして、奥へ持ってはいると、やがてもどってきてたるの酒をうつすようすをして、徳利を振ってみせました。酒が、チョロ、チョロと音をたてて鳴りました。くまは、信ずるもののように、おとなしくしていましたが、やがて持ってきた、かきとまたたびをそこへ捨てると、徳利を抱えるようにして、まるまる肥ったからだで、前の山道を後をも見ずに、駆けて去りました。
長年山に住んでいて、獣物にも情けがあり、また礼儀のあることを聞いていた主人は、くまが、酒を買いにきたのだということだけはわかったのです。
「なにか、山の中で、獣物たちの催しでもあるのかもしれない。