Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Leggi 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) di 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 100.616 caratteri · 201 schermate

Aozora Bunko

首に札をつけられて、びっくりした鳥は、一羽一羽かってな方角へ、高く飛んで行った。雨雲がひくく水平線にたれさがって、いまにも降り出しそうな空に、鳥のゆくえを見まもって、浜べに立った人たちは、

「鳥の郵便屋さん、たのむぞ」

「潮の流れの郵便屋さんよりは、鳥の方が速くて、ましかも知れない。どこかの島へおりるからね。無人島じゃ、せっかく配達してくれても、受け取る人がないや……」

「アジサシにアホウドリ、どっちがたしかかなあ――」

思い思いのことをいった。

浅野練習生が、とつぜん大きな声で、

「あの鳥がいると、昔話のとおりだがなあ……」

その声に、水夫長は、びっくりしたような顔をして、ふりむいて、

「なんだい。昔話のあの鳥というのは、わけがありそうだな。教えてくれよ」

知らないことは、なんでも、だれにでも聞こうとするのは水夫長のいい心がけだ。私がいつであったか、「聞くはいっときの恥。知らぬは末代の恥」という話をしたことがある。それからずっと、私の話のとおりに実行しているのだ。

「話はばかに古くって、長いのだよ」

「じゃあ、みんな、ゆっくり砂にあぐらをかいて、聞かせてもらおう」