Classici giapponesi con furigana
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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
Leggi 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) di 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 100.616 caratteri · 201 schermate
それだのに、龍睡丸には、準備金がないのだ。
まさか、こんな外国の港で、大修繕をしたり、糧食を買い入れようとは、夢にも思わなかった。もともと、龍睡丸の持主の報効義金は、貧乏な団体であるため、冬の間、南の海で、ふかや海がめ、海鳥をうんととらえて、できればまっこう鯨もとって、利益をえようというのが、この航海の目的であったのだ。
ついに私は、ホノルルの在留日本人に、一文なしでこまっているのだと、うちあけて相談すると、
「御同情します。われらも日本人だ、なんとかしましょう」
と、ありがたいことばである。そして、日本字新聞は、「龍睡丸義捐金募集」をしてくれたが、このとき、ホノルルの外国人のあいだには、へんなうわさがひろがった。
「あの船を見ろ。日本の小さな帆船のくせに、あんな大きな日の丸の旗をあげたりして、なまいきなやつらだ。避難の入港だなぞといっているが、ホノルルへ入港するまえに、沿岸定期の小蒸気船を、追いこしたというではないか。大しけにあったなんて、税金のがれのうそつきだよ」
ホノルルには、各国人がいて、こんなうわさをした。
そしてやがて、港の役所から、
「至急、船長自身出頭せらるべし」