Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Leggi 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.653 caratteri · 98 schermate

Aozora Bunko

ナニ。この三杯酢かい。こいつは大丈夫だよ。林青年の手料理だが、新鮮無類の「北枕」……一名ナメラという一番スゴイ鰒の赤肝だ。御覧の通り雁皮みたいに薄切りした奴を、二時間以上も谷川の水でサラシた斯界極上の珍味なんだ。コイツを味わわなければ共に鰒を語るに足らずという……どうだい……ステキだろう。ハハハ……酒の味が違って来るだろう。

いよいよこれから吾輩が、林の親仁を使って爆弾漁業退治に取りかかる一幕だ。サア返杯……。

ナニ。林のおやじ……? ウン。あの若い朝鮮人……林の親父だよ。まだ話さなかったっけな……アハハハ。少々酔ったと見えて話が先走ったわい。

何を隠そうあの林という青年は朝鮮人じゃないんだ。林友吉という爆弾漁業者の一人息子で、友太郎という立派な日本人だ。彼奴の一身上の事を話すと、優に一篇の哀史が出来上るんだが、要するに彼奴のおやじの林友吉というのは筑後柳河の漁師だった。ところが若いうちに、自分の嬶と、その間男をした界隈切っての無頼漢を叩き斬って、八ツになる友太郎を一人引っ抱えたまま、着のみ着のままで故郷を飛出して爆弾漁業者の群に飛び込んだという熱血漢だ。