Classici giapponesi con furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Leggi 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.507 caratteri · 291 schermate
あくる朝はなんだか頭が重くって、からだが熱るようで、なんとも言えないような忌な気持でしたが、別に寝るほどのことでもないので、やっぱり我慢して店に出ていました。さあ、それからがお話なんです。よく聞いてください。」
わかい女が幽霊藻の伝説に囚われて、そんな夢に襲われたというのは、不思議のようで不思議でない。むしろ当り前の事かも知れないと、僕は思った。しかしそれからこの事件がどう発展するかということに興味をひかれて、僕も熱心に耳をかたむけていると、女はひと息ついてまた語り出した。
「ところが、どういうわけか知りませんが、きょうに限って市野さんの来るのが待たれるような気がしてならないんです。逢ってきのうの恨みを言おうというわけでもなく、ただ何となしに市野さんが待たれるような気がする。それがなぜだか自分にもよく判らないんですが、なにしろ市野さんが早く来ればいいと思っていると、その日はとうとう見えませんでした。わたくしはなんだか焦らされているような気がして、妙にいらいらして、その晩はおちおち寝付かれなかったもんですから、そのあしたになると、頭がなおさら重いような、そのくせにやっぱりいらいらして、きょうも市野さんの来るのを待っていたんです。