Classici giapponesi con furigana
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ちじんのあい
痴人の愛
谷崎 潤一郎
Leggi 痴人の愛 (ちじんのあい) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 179.399 caratteri · 353 schermate
「ほら、ここいらまで剃るのよ、だから自分じゃ出来やしないわ」
そう云ってから、彼女は慌てて又その肩をスポリと引っ込めてしまいましたが、毎度してやられる手ではありながら、それが私には矢張抵抗し難いところの誘惑でした。ナオミの奴、顔が剃りたいのでも何でもないんだ、己を飜弄するつもりで湯にまで這入って来やがったんだ。―――と、そう分ってはいましたけれども、とにかく肌を剃らせると云うのは、今までにない一つの新しい挑戦でした。今日こそうんと近くへ寄って、あの皮膚をしみじみと見られる、もちろん触ってみることも出来る。そう考えただけでも私は、とても彼女の申出でを断る勇気はありませんでした。
ナオミは私が、彼女のために瓦斯焜炉で湯を沸かしたり、それを金盥へ取ってやったり、ジレットの刃を附け換えたり、いろいろ支度をしてやっている間に、窓のところへ机を持ち出してその上に小さな鏡を立て、両足の間へ臀をぴたんこに落して据わって、次には白い大きなタオルを襟の周りへ巻き着けました。が、私が彼女のうしろへ廻って、コールゲートのシャボンの棒を水に塗らして、いよいよ剃ろうとするとたんに、