Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
らい
癩
島木 健作
Leggi 癩 (らい) di 島木 健作 (しまきけんさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.753 caratteri · 74 schermate
もっともこれは性質でなかなか思うようにはならないらしいが」――太田が不眠症に悩んで、たびたび医者に眠り薬を要求したりしているのをいつの間にか知っていたのだろう、岡田はそういって忠告した。「僕なんか、飯も食える方だし、夜もよく眠りますよ」
「少し考えすぎるんでしょうね」彼は続けて言った。
「そりゃ考えるなといってもここではつきつめて物を考えがちだが……、しかしここで考えたことにはどうもアテにならぬことが多いんです。何かふっと思いついて、素晴らしい発見でもしたつもりでいてもさて社会へ出てみるとペチャンコですよ。ここの世界は死んでおり、外の社会は生きていますからね。……こんなことは君に言うまでもないことだが、これは僕が昔騒擾で一年くった時に痛感したことだもんだから」
ちょうどその時、担当の老看守の戻って来る気はいを感じ、太田はさり気なく窓の下を退きながら、肝腎なことを聞くのを忘れていたことに気がついて訊ねたのであった。
「そして、君は何年だったんです」
「七年」
七年という言葉に驚愕しながら太田は監房へ帰った。七年という刑は岡田が転向を肯じなかったこと、彼が敵の前に屈伏しなかったことを物語っている。