Classici giapponesi con furigana
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate
幾人かは鍬をふるって、笹の刈り株を削り取ることに専念していた。他の幾人かはモッコをかついでいた。木の根や草株の取りのけなど比較的軽いものは天秤に、泥運びは中荷を両端で担いあげていた。雨水を除く溝も平行して掘り進められているのだ。盛り土は胴搗きの連中によって、ヨッショ、ヨッショと固められていた。
今のところこれは、どこまで続くか判らない距離を、それをどこまででも追いつめて行こうとしているのであった。生きて、呼吸の根のつづいている間、溝を掘り、モッコを担ぎ、胴搗きをくり返して悔いない静かな澄みきった表情になっていた。
隊長の関重之進は鉢巻きをねじあげて、汗に洗われたその赭ら顔が、鍬をふりあげるごとにぎらぎら輝いていた。六尺幅のところ横に散らばって、一鍬々々、踏みにじるように進んでいる彼らの身体は、流れるような汗に濡れ、照りつける陽にむんむんとむれていた。臭気をかぎつけた虻が頭上を舞っていた。そのうまそうな餌食は絶えず動いて、虻は吸いつくことが出来ずに、やかましく羽ばたきしていた。
午食を運んだ帰りの運搬係りが通りかかった。
「ご苦労さま」
「おッ?――」