Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate

Aozora Bunko

中腰になって見出しを読んだ。「乗船人心得方規則」と書いてあった。これは読まなければならぬと彼は立ちあがった。うす暗が漂っているので眼を近づけた。彼は口のなかで低い声にし、ぶつぶつ註釈を入れながら読みつづけた。

「第一条、乗客は貴賤公私の別にかかわらず乗組切手の等級に従い取扱候こと、――なるほど、それで殿は、さきほどあれをお断りなされたのだな――第二条、乗組切手は船中会計役へ相渡すこと、第三条、火薬その外火を発し易き物品報知無くして積込みたるものは、見当り次第取り捨ての上元価三分の一の罰金取立て申すべし、但し此の規則を犯せるによって危害を生ぜば、罰金のみならず此船並びに荷物の破れたる損害をも贖わしむべきこと、第四条、乗客手廻り荷物は紛失等これ無き様自身取締りのこと、第五条、水火夫小使等無礼あるか其の職を尽さざるときは、乗客これを船長或は会計役へ申し入るべく自身呵責等かたく無用のこと」

そう読んで、彼は武器のはいった自分の手廻り荷物を引きよせようと腕を伸ばしたのだ。その足もとを何ものかにさッと掬われた。不覚にも彼は、がばッと前のめりにぶッ倒れた。下に寝ていた朋輩の頭を、それでも手で押しのけていたが。