Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふくざわゆきち

福沢諭吉

高山 毅

Leggi 福沢諭吉 (ふくざわゆきち) di 高山 毅 (たかやまつよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.555 caratteri · 109 schermate

Aozora Bunko

やがて、少年がたちどまったのは、門こそありますが、ふるぼけた、そまつなかやぶきやねの家でした。

「ただいま、かえりました。」

少年が、げんかんからはいると、

「おかえり、諭吉。ごくろうだったね。とちゅうで、知りあいの人にあわずにすんだかね。」

と、お母さんのお順がやさしくむかえました。

「ええ、だれにもあいませんでした。でも、だれかにあったって、わたしはへいきです。自分の金で、ものを買うんですから、すこしもはずかしいことはありません。」

「そうとも、そうとも。よくいってくれました。母さんは、そのことばをきいて、とてもうれしいんだよ。うちがびんぼうでも、おまえがいじけないでそだってくれるということがね。……そうそう、かえってきてすぐでわるいけれど、たんすがあかなくなったから、ちょっとなおしてもらえないかしら。」

「いいですとも。あかなくなったのは、どのたんすですか。」

諭吉のひとみは、きゅうにいきいきとかがやき、刀をいつものところにおくと、たんすのある部屋にかけこむようにしてはいっていきました。

「このたんすのひきだしなんだけどね。」

あとからついてきたお母さんのいうのをきいて、諭吉は、そのひきだしのあちらこちらをしらべはじめました。