Classici giapponesi con furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Leggi 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) di 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.396 caratteri · 312 schermate
私は一途に、彼が怠けていたものと思って、帰って来るなり叱りつけたものである。私の見幕が激しかったものだから恐れ入るものと思っていたところ、その店員は不興顔に「旦那それは無理です」という。段々とわけを聞いて見るとこうだ。掛取りには昼頃行ったのだが、いま奥さんはお客さんとお話中だからしばらく待ってくれという事であったので、やむを得ず待つことにした。その時己のほかにも掛け取りが十人くらいたまっていた。一時間経ち、二時間経ちお客様も帰ったような気配にもかかわらず、当の奥さんなかなか出て来ない、そのうち奥の方で「どう皆揃ったかい……それでは払って上げようか」と話声が聞こえて、やがて奥さんが現れた。「では皆さんお払いしますよ、おつりのない人はおつりを持ってもう一度来て下さい」と、手の切れるような十円紙幣を勘定の高いかんにかかわらず、手渡した。店員がいうには「私はちょうどよく釣り銭を持ち合わせておりましたからそれでも今頃帰られましたが、持っていなかった連中は今頃また出かけて行っているに違いありません」とのことであった。
私はこの話を聞いて非常におどろき、そういうことでは明日から御注文に応ずることは出来ぬから、注文があってもお受けしてはならないと、店の者皆に言い渡した。