Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
光ったりかげったり幾通りにも重なったたくさんの丘の向こうに、川に沿ったほんとうの野原がぼんやり碧くひろがっているのでした。
「ありゃ、あいづ川だぞ。」
「春日明神さんの帯のようだな。」三郎が言いました。
「何のようだど。」一郎がききました。
「春日明神さんの帯のようだ。」
「うな神さんの帯見だごとあるが。」
「ぼく北海道で見たよ。」
みんなはなんのことだかわからずだまってしまいました。
ほんとうにそこはもう上の野原の入り口で、きれいに刈られた草の中に一本の大きな栗の木が立って、その幹は根もとの所がまっ黒に焦げて大きな洞のようになり、その枝には古い繩や、切れたわらじなどがつるしてありました。
「もう少し行ぐづどみんなして草刈ってるぞ。それから馬のいるどごもあるぞ。」一郎は言いながら先に立って刈った草のなかの一ぽんみちをぐんぐん歩きました。
三郎はその次に立って、
「ここには熊いないから馬をはなしておいてもいいなあ。」と言って歩きました。
しばらく行くとみちばたの大きな楢の木の下に、繩で編んだ袋が投げ出してあって、たくさんの草たばがあっちにもこっちにもころがっていました。