Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
六 サンムトリ火山
六 サンムトリ火山
二人は次の朝、サンムトリの市に着き、ひるごろサンムトリ火山の頂近く、観測器械を置いてある小屋に登りました。そこは、サンムトリ山の古い噴火口の外輪山が、海のほうへ向いて欠けた所で、その小屋の窓からながめますと、海は青や灰いろの幾つもの縞になって見え、その中を汽船は黒いけむりを吐き、銀いろの水脈を引いていくつもすべっているのでした。
老技師はしずかにすべての観測機を調べ、それからブドリに言いました。
「きみはこの山はあと何日ぐらいで噴火すると思うか。」
「一月はもたないと思います。」
「一月はもたない。もう十日ももたない。早く工作してしまわないと、取り返しのつかないことになる。私はこの山の海に向いたほうでは、あすこがいちばん弱いと思う。」老技師は山腹の谷の上のうす緑の草地を指さしました。そこを雲の影がしずかに青くすべっているのでした。
「あすこには熔岩の層が二つしかない。あとは柔らかな火山灰と火山礫の層だ。それにあすこまでは牧場の道も立派にあるから、材料を運ぶことも造作ない。ぼくは工作隊を申請しよう。」
老技師は忙しく局へ発信をはじめました。