Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
そしてカンカン鳴っています。
嘉助はやっと起き上がって、せかせか息しながら馬の行ったほうに歩き出しました。草の中には、今馬と三郎が通った跡らしく、かすかな道のようなものがありました。嘉助は笑いました。そして、(ふん、なあに馬どこかでこわくなってのっこり立ってるさ、)と思いました。
そこで嘉助は、一生懸命それをつけて行きました。
ところがその跡のようなものは、まだ百歩も行かないうちに、おとこえしや、すてきに背の高いあざみの中で、二つにも三つにも分かれてしまって、どれがどれやらいっこうわからなくなってしまいました。
嘉助は「おうい。」と叫びました。
「おう。」とどこかで三郎が叫んでいるようです。思い切って、そのまん中のを進みました。
けれどもそれも、時々切れたり、馬の歩かないような急な所を横ざまに過ぎたりするのでした。
空はたいへん暗く重くなり、まわりがぼうっとかすんで来ました。冷たい風が、草を渡りはじめ、もう雲や霧が切れ切れになって目の前をぐんぐん通り過ぎて行きました。
(ああ、こいつは悪くなって来た。みんな悪いことはこれから集ってやって来るのだ。)と嘉助は思いました。