Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
「早くあべ。」と言って先にたってあるきだしましたのでみんなもついて行きましたが、耕助だけはまだ残って「ほう、おら知らないぞ。ありゃ、又三郎の置いた葉、あすごにあるぢゃい。」なんて言っているのでしたが、みんながどんどん歩きだしたので耕助もやっとついて来ました。
みんなは萱の間の小さなみちを山のほうへ少しのぼりますと、その南側に向いたくぼみに栗の木があちこち立って、下には葡萄がもくもくした大きな藪になっていました。
「こごおれ見っつけだのだがらみんなあんまりとるやないぞ。」耕助が言いました。
すると三郎は、
「おいら栗のほうをとるんだい。」といって石を拾って一つの枝へ投げました。青いいがが一つ落ちました。
三郎はそれを棒きれでむいて、まだ白い栗を二つとりました。みんなは葡萄のほうへ一生けん命でした。
そのうち耕助がも一つの藪へ行こうと一本の栗の木の下を通りますと、いきなり上からしずくが一ぺんにざっと落ちてきましたので、耕助は肩からせなかから水へはいったようになりました。耕助はおどろいて口をあいて上を見ましたら、いつか木の上に三郎がのぼっていて、なんだか少しわらいながらじぶんも袖ぐちで顔をふいていたのです。