Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
「やあ耕助君、失敬したねえ。」
耕助は何かもっと別のことを言おうと思いましたが、あんまりおこってしまって考え出すことができませんでしたのでまた同じように叫びました。
「うあい、うあいだ、又三郎、うなみだいな風など世界じゅうになくてもいいなあ、うわあい。」
「失敬したよ、だってあんまりきみもぼくへ意地悪をするもんだから。」三郎は少し目をパチパチさせて気の毒そうに言いました。けれども耕助のいかりはなかなか解けませんでした。そして三度同じことをくりかえしたのです。
「うわい又三郎、風などあ世界じゅうになくてもいいな、うわい。」
すると三郎は少しおもしろくなったようでまたくつくつ笑いだしてたずねました。
「風が世界じゅうになくってもいいってどういうんだい。いいと箇条をたてていってごらん。そら。」三郎は先生みたいな顔つきをして指を一本だしました。
耕助は試験のようだし、つまらないことになったと思ってたいへんくやしかったのですが、しかたなくしばらく考えてから言いました。
「汝など悪戯ばりさな、傘ぶっこわしたり。」
「それからそれから。」三郎はおもしろそうに一足進んで言いました。