Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Leggi 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.657 caratteri · 113 schermate
佐太郎もまた笊をそっと袖でかくして、耕助だのみんなに囲まれて河原へ行きました。三郎は嘉助と行きました。みんなは町の祭りのときのガスのようなにおいの、むっとするねむの河原を急いで抜けて、いつものさいかち淵に着きました。すっかり夏のような立派な雲の峰が東でむくむく盛りあがり、さいかちの木は青く光って見えました。
みんな急いで着物をぬいで淵の岸に立つと、佐太郎が一郎の顔を見ながら言いました。
「ちゃんと一列にならべ。いいか、魚浮いて来たら泳いで行ってとれ。とったくらい与るぞ。いいか。」
小さなこどもらはよろこんで、顔を赤くして押しあったりしながらぞろっと淵を囲みました。
ぺ吉だの三四人はもう泳いで、さいかちの木の下まで行って待っていました。
佐太郎が大威張りで、上流の瀬に行って笊をじゃぶじゃぶ水で洗いました。
みんなしいんとして、水をみつめて立っていました。
三郎は水を見ないで向こうの雲の峰の上を通る黒い鳥を見ていました。一郎も河原にすわって石をこちこちたたいていました。
ところが、それからよほどたっても魚は浮いて来ませんでした。
佐太郎はたいへんまじめな顔で、きちんと立って水を見ていました。