Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいにこんにゃくぼん

第二菎蒻本

泉 鏡花

Leggi 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.739 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

その時のお染の目は、大くられて美しかった。

「女中さんは。」

「女中か、私はね、雪でひとりでに涙が出ると、茫っと何だか赤いじゃないか。引擦ってみるとお前、つい先へ提灯が一つ行くんだ。やっと、はじめて雪の上に、こぼこぼ下駄のあとの印いたのが見えたっけ。風は出たし……歩行き悩んだろう。先へ出た女中がまだそこを、うしろの人足も聞きつけないで、ふらふらして歩行いているんだ。追着いてね、使がこの使だ、手を曳くようにして力をつけて、とぼとぼ遣りながら炬燵の事も聞いたよ。

しんせつついでだ、酒屋へ寄ってくれ、と云うと、二つ返事で快く引受けたから、図に乗ってもう一つ狐蕎麦を誂えた。」

「上州のお客にはちょうど可いわね。」

「嫌味を云うなよ。……でも、お前は先から麺類を断ってる事を知ってるから、てんのぬきを誂えたぜ。」

「まあ、嬉しい。」

と膝で確りと手を取って、

「じゃ、あの、この炬燵の上へ盆を乗せて、お銚子をつけて、お前さん、あい、お酌って、それから私も飲んで。」

と熟と顔を見つつ、

「願が叶ったわ、私。……一生に一度、お前さん、とそうして、お酒が飲みたかった。ああ、嬉しい。