Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 226.715 caratteri · 431 schermate
それに、………いくら資産家の夫人になれても、豊橋のような小都会で一生を燻って暮すのは余りにも佗びしい、と云うこともあった。この理由には中姉が大いに同感してくれて、そんな田舎へ嫁にやっては雪子ちゃんが可哀そうだと、自分よりは中姉の方がより強硬に不服を唱えたくらいであったが、………でも、中姉も自分も、口に出しては云わなかったけれども、義兄に意地悪をしてやろうと云う意識があったことも確かだった。あれは父が亡くなって間もない頃のことで、自分達は、それまで小さくなっていた義兄が急に威張り出したのに反感を持っていたところへ、兄の権力で無理にあの縁を押し着けようとし、圧迫すれば思い通りになる女だと云う風に甘く見てかかっている様子なのが、自分は勿論、中姉にも妙子にも癪に触って、三人が同盟した形で義兄を困らせたのであった。義兄がひどく怒ったのは、自分が「否」と云うことを早くはっきりと表示せず、いくら聞かれても曖昧な返事ばかりしていて、最後に退っ引きならないところまで来てしまってから、強情を張り出した点であった。自分は義兄にその点を批難された時、若い娘と云うものは嗜みとしてもそう云う返事を明瞭に人前で云いはしない、自分に行く気があるかないかは大凡そ素振でも分りそうなものだのに、と云ったことであったが、ほんとうは、あの縁談に