Classici giapponesi con furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 150.580 caratteri · 287 schermate
そこを打ち過ぎ傍の棚見たれば、金襴緞子、緋紗綾緋縮緬、とんとんちりめん、とんちりめん、………」
この「やしょめ、やしょめ」と云う文句や、トントンチリリン、トンチリリンの三味線の手に合せて唄う「とんとんちりめん、とんちりめん」と云う文句などが面白くて、子供の時分に幸子たちはこれを口癖のように唄ったので、この地唄だけは未だに忘れないのであるが、今もそうして唄っていると、二十年前の船場の家の記憶が鮮かに甦って来、なつかしい父母の面影が髣髴として来るのであった。妙子はその時分も舞を習わせられていて、正月にはよく母や姉の三味線で、この「万歳」を舞ったものなので、「正月三日、寅の一天に、ツンテン、まします若夷、………」と、可愛い右の人差指を真っ直ぐに立てて天を指した頑是ない姿なども、つい昨日のことのようにはっきりと眼に残っているのに、自分の前で今舞扇をかざしているこの妹がその人なのか、(―――そして、この妹も上の妹も、まだ二人ながら「娘ちゃん」でいる有様を、両親達は草葉の蔭からどのように眺めておいでか)と思うと、幸子は妙にたまらなくなって涙が一杯浮かんで来たが、