Classici giapponesi con furigana
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ぶんがくずきのかていから
羅生門・鼻・芋粥
Leggi 羅生門・鼻・芋粥 (ぶんがくずきのかていから) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.240 caratteri · 69 schermate
この日は風のない暖かなひよりで、樺林の間からは、菫色の光を帯びた野州の山々の姿が何か来るのを待っているように、冷え冷えする高原の大気を透してなごりなく望まれた。
いつだったかこんな話をきいたことがある。雪国の野には冬の夜なぞによくものの声がするという。その声が遠い国に多くの人がいて口々に哀歌をうたうともきければ、森かげの梟の十羽二十羽が夜霧のほのかな中から心細そうになきあわすとも聞える。ただ、野の末から野の末へ風にのって響くそうだ。なにものの声かはしらない。ただ、この原も日がくれから、そんな声が起りそうに思われる。
こんなことを考えながら半里もある野路を飽かずにあるいた。なんのかわったところもないこの原のながめが、どうして私の感興を引いたかはしらないが、私にはこの高原の、ことに薄曇りのした静寂がなんとなくうれしかった。
工場(以下足尾所見)
黄色い硫化水素の煙が霧のようにもやもやしている。その中に職工の姿が黒く見える。すすびたシャツの胸のはだけたのや、しみだらけの手ぐいで頬かぶりをしたのや、中には裸体で濡菰を袈裟のように肩からかけたのが、反射炉のまっかな光をたたえたかたわらに動いている。