Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
Leggi 聞書抄 (ききがきしょう) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.821 caratteri · 210 schermate
のは、くちおしいではありませんか、ぜんたい何のお恨みがあると云うのです、今の拝領をどなたの御恩だとお思いになります、君、君たらずとも、臣を以て臣たりと云う古の人の言葉もあります、どうぞ考え直して下さいと云いましたけれども、その後とう/\上洛をされて、東寺で管領に対面されたと聞きましたので、もうこうなっては君の御運も盡きたのだ、私一人の力でははか/″\しい働きも出来ないし、そうかと云って一所に降参をする気にもなれないし、これこそ善知識だと思って、その折遁世してしまいました。
それから河内の国篠崎の故郷をあとに立ち出でましたとき、三つになります女の子一人と、男の子一人と、都合二人の子に、妻なる女がおりましたのを振り切って出ました折の心地は、さすがに多年のよしみと申し、名残おしさはどれほどか知れませんでしたけれども、きれいさっぱり世を捨てるのだと思いきわめて、やがて関東へと修行をこゝろざし、松島の寺に三年おりまして、次には北国を廻りましたが、とても、自分のような半出家の者は国々を歩いてどのようなとうとい知識にも逢い、結縁をも願い、そのあいだには名所舊跡を見て胸のうちを慰めよう、それにまた、どうせいつまでながらえられる憂き世の中ではない