Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ききがきしょう

聞書抄

谷崎 潤一郎

Leggi 聞書抄 (ききがきしょう) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.821 caratteri · 210 schermate

Aozora Bunko

御台様と申されますのは、前大納言のおんむすめ。おとしは三十路を一つ二つこえていらっしゃいましたけれども、田舎そだちの方々とは違いまして、やんごとない雲上の女房でいらっしゃいましたから、姿かたちの美しさ、お顔の色の雪のような白さは、二十ほどにしか見えぬくらいでござりました」

と、そう云って、眼瞼の中にある幻を追いかけるような風情をする。

挿絵

此の話の中にある御台様と云うのは、関白秀次の正室であった一の台の局のことで、後の法号は徳法院誓威大姉、瑞泉寺所蔵の畫像には行年三十餘とあるが、太閤記に記す三十四歳が本当だとすれば、順慶の藪原※(「てへん+僉」、第3水準1-84-94)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)が始めて伺候した頃には三十二歳だったであろう。父は太政大臣実兼十一世の孫菊亭右大臣晴李で、今の菊亭侯爵家の祖先に当り、その邸が今出川にあるので「今出川殿」と号した。ところで、順慶も次に語っているように、此の夫人には連れ子が一人あったのであるから、秀次に嫁したのが初婚でなかったことは明かである。連れ子は女の子で、おみや御前と云い、二年の後に河原で首を刎ねられた時が十三歳であった。