Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Leggi 脱線息子 (だっせんむすこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.293 caratteri · 221 schermate

Aozora Bunko

「お母さん、何かいけない次第があるんですか?」

「未だ正式に申込んでいないんですから、何うってことも言えませんが、先方のお母さんて人はナカ/\むずかしい人らしいのよ」

「はゝあ」

「松浦さんのお家は旗本ですとさ。秀子さんのお母さんは家つきの娘で、病気のお父さんは養子なんですよ。それでお母さん一人で威張り腐っているんですって。お金があるから御主人は何処へも勤めずに始終家にいて、奥さんの御機嫌取り専門らしいのよ。それがこの頃病気であべこべに介抱するんですから、お母さんの御機嫌の悪いってないんだそうよ」

「成程」

「松浦さんも養子でしょう。矢っ張り商売なしですわ。若奥さんにしても小さい時からお母さんを見ていますから、ナカ/\我儘らしいのよ。これはお父さんも逗子で見て来て、あれじゃ松浦さんが可哀そうだと言っていました。そんな家庭の娘さんなら、何んなものだろうね? 秀子さんは」

「今更そんなことを仰有っても仕方がないじゃありませんか?」

と新太郎君は泣きそうになった。

「お母さんはお見識の高い人で、町人とは一切縁組をしないと言っているそうです。時代後れね。分らないこと生一本だという評判ですよ。