Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
それを、こっちから、先を越して、鼻を明かしてやれ、というわけで、ここに居る、友田喜造やら、大谷剛一、市川弥兵衛、松部五八郎、などの暴れん坊が、八人ほどで、夜討ちをかけたんじゃ。向こうは、不意を食ろうて、あわてたらしいが、喧嘩の準備は、ちゃんと、出来ちょる。竹槍、日本刀、猟銃、ピストル、熊手、出刃、鎌――ようも揃えたもんじゃ。約束の刻限が丑満じゃったもんで、まだ、人数は半分くらいしか集まっとらん。吹き降りの大嵐の中を、こっちの同勢が、近づいて行くと、ポオン、ポオン、音がする。もう射って来たかと思うたら、四斗樽の鏡を抜きよったんじゃ。江崎満吉というのは、派手な奴でなあ、自分も大酒飲みじゃが、喧嘩の首途にゃ、どんな小人数のときでも、新しい四斗樽を買いこんで、景気をつけよった」
「その酒代は、払うたことがないそうですよ」
友田喜造が、横から、いった。
色のどす黒い、細い眼の奥が、鳶のように、底光りしている、中肉中背の男である。女のような声を出す。まくりあげた袖の下や、はだけた胸から、全身に彫青をしているのがわかる。顔に、数ヶ所の傷痕がある。吉田磯吉の一の子分らしい。