Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
格子天井の中央にある電燈がまぶしい。眼球が痛く、にぶく頭がうずいて、まだ、酔っているようだった。
欄間に下げられた風鈴が鳴っている。外では、雨の音が、蛙の声をまじえて、聞える。
様子がまるでわからないので、夢でも見ているのかと思っていると、
「お目ざめ?」
その声に、びっくりして、ふりかえった。
お京が、坐っている。あおむけになった金五郎の左肩のところにいた。なにをしていたのか、金五郎が、ふりむくと、手に持っていた筆を、かたわらの小机のうえに置いた。下から見あげると、下顎のくくれが一層ゆたかで、白い富士額には、うすく、汗がにじんでいる。
お京は、不思議な微笑をたたえて、
「金五郎さん、起きて、鏡をごらんなさいな」
と、いった。
「鏡?」
奇妙なことをいうと思い、酔いしれて、鉛のように重い上半身を、やっと起した金五郎は、思わず、あッ、と、叫び声が出た。
眉をつりあげ、団栗眼をむいて、正面の大きな鏡台の中を、睨んだ。
いつ裸にされたのか、むきだしになった両腕に、左右とも、絢爛たる彫青がほどこされてある。よく見ると、左腕には、黒雲をかきわけて、天に顔をあげている昇り龍、右腕には、地に鼻先をむけている降り龍、その二匹の龍とも、らんらんときらめく巨大な眼、弾力のある長い鬚、つき立った角、張りのある鱗、焔のような尻尾、朱