Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
猫を好かん奴には寄りつかんが、あんたが来ると、そげな風に、ゾロゾロ、寄って行く。猫は賢いもんばい」
そういううちにも、七八匹の猫が、縁側に坐ったマンの、膝といわず、肩といわず、まつわりついて来た。
猫の種類は千差万別で、まったく、猫の展覧会といってよい。この家は「猫屋敷」と呼ばれて居り、川野ノブは「猫婆さん」で、どこででも通る。昔、女侠客として鳴らした島村ギンは、明治の末期に、喧嘩の怪我がもとで死んだ。ギンは「ドテラ婆」と呼ばれていたが、川野ノブも、また、「二代目ドテラ婆」と称されている。血はつながっていないのに、よくもこんなに似たものだとおどろくほど、初代に、風貌がそっくりだ。すると、ノブの方も、わざと、大丸髷を結ったり、チャンチャンコまがいの褞袍を着たり、男のような言葉使いをしたりして、初代とまぎらかしてよろこんでいるのだった。ただ、ちがうところは、猫のこと。
「先代は、猫なんか好かんじゃった。猫が傍に来ると、蹴とばしたりしよった。そんなことするもんじゃけ、猫の罰があたって、畳のうえで死ねなんだんじゃ。おギンさんが怪我した老松町の出入りのとき、なぐりこみをかけた先方の家には、黒猫が居ったげな。