Classici giapponesi con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate
その黒猫の尻尾を踏んで、おギンさんは庭にこけ落ちたんぞな。猫のたたりよ。それがもとで死んでしもうた」
この話を、マンは、ノブから、何度、聞かされたか知れない。そして、「おマンさん、あんたは猫が守っちょるけ、永生きするばい」と、つけ加えるのを忘れないのである。
表では、雨がひどくなって、遠雷のひびきが伝わって来た。
「玉井のごりょん、今度ええ猫が生まれるけ、また、二三匹、あげような」
「一匹で、ええですよ」
「まあ、遠慮せんと、貰ろときない。今、そこに居る芸者衆にも、猫をやったとこたい。感心に、猫を可愛がるもんじゃけ、おれはひいきにしてやっとる。おれの勝手で、猫丸、猫三、ちゅう名で呼んどる。姉妹芸者でな、どっちも、ええ妓じゃ」
姉妹ということがすぐわかる、色白の丸顔で、どちらも、緑の葉模様の地味な銘仙を着ていた。二十三四と、二十歳とくらいであろうか。姉の方は庇髪、妹の方は島田に結っているが、芸者というよりも、どこか素人くさい、人ずれのしていないところがあった。一匹ずつ、三毛猫を抱いている。
二人は、先刻から、妙に、マンを眩しそうに見ていたが、「猫婆さん」