Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate

Aozora Bunko

「先生、僕は肉をたくさんたべなければいけないんですって」

と照彦様がいった。

「西洋医は日本人のからだがわかりませんから、皆そう申します」

「いけないんですか?」

「菜根を咬みて百事作すべし」

「はあ?」

「菜っ葉でたくさんです。困苦欠乏にたえる精神がなによりも大切です。それはそうとして、ご自習をお始めください」

と安斉先生は席へもどった。

折りから照常様が照正様にむかって、

「お兄様、お兄様の方の英語の先生は文法でも平常点を取りますか?」

ときいた。

「取るとも」

「からいですか?」

「からいとも」

「それじゃどこも同じことですかな。僕の方は難物に舞いこまれて皆キュウキュウいっています」

「だれだい?」

「森川さんです。関さんが洋行したものですから、九月からかわったんです」

「その森川さんだよ。僕の方の文法は」

「そうですか。きびしいでしょう?」

「グイグイやる。とても評判がわるい」

「僕の方は文法訳解と両方ともあの人ですから苦しいです」

「しかしよくできるね、あの先生は」

「それだけ荒っぽいです。えんりょってことがありません。いったいあれはだれの家来ですか?」

「島津君の家来だよ」