Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate

Aozora Bunko

「なくてもいいよ」

「阿部君、きみはどうだ?」

と篠崎生もあたってみた。しかし敵は本能寺にある。

「いやだよ」

「なぜ?」

「僕はあたるのはすきだけれど、取りにいくのは嫌いだ」

と阿部君が平気で答えた。

「僕もさ」

と共鳴するものがあった。

「感心しちゃった」

と篠崎生が空うそぶいた。

「…………」

「ひどいよ。いつでも僕たちが持ってくるんだぜ。きみたちはいつもただであたっているんだぜ」

と尾沢生が苦情らしくいった。

「…………」

「ずるいよ」

「…………」

「正直なものは損をする。なあ、横田」

「うむ。おれたちはばかさ。皆たちまわりがうまいのさ」

と横田生が受けた。

ちょっとの間沈黙がつづいた後、一人の生徒が急に思いたったように出ていった。

「ありがたいぞ。有志有志!」

と尾沢生が手をたたいた。

「なあに、逃げていったんだよ」

と篠崎生は知っていた。

「おやおや」

「ハッハハハハ」

と皆笑いだした。

「実際不景気だなあ。仕方がない、僕、いってくらあ」

と尾沢生はふたび横田生に目くばせした。

「僕、いくよ」

「僕がいく」

と篠崎生も主張した。これが予定の筋書きで、

「それじゃジャンケンにしようか?」