Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
と多少おもしろずくになった。
正三君は休憩時間中もたえず照彦様から離れないように心がけている。かりそめにも若様にまちがいがあってはならないと思って、遊びながらもゆだんがない。しかしこの午後はちょっと高谷君と話している間に姿を見失ったので、あわてて探しはじめた。折りわるく照彦様のいない方へばかりいって、最後に教室へきたのだった。尾沢生とは去年の秋の喧嘩以来、どうもうち解けない。知っているといったが、口をきくのがいまいましかったので、そのまままた運動場へ出た。堀口生がポケットへ手を入れて、ノソノソ歩いていたから、
「堀口君、きみは花岡さんを見なかったかい?」
ときいてみた。
「さあ。今ここを通ったよ」
「どっちへいったい?」
「小使い部屋の方へ尾沢君と一緒にいった。いってみようか?」
「しかし尾沢君は教室にいるよ」
「変だね」
と堀口生は教室をのぞいて、
「おい。尾沢」と呼んだ。
「なんでえ?」
「花岡さんを知らないか?」
「知らねえよ、そんな人は」
「しかしきみは今花岡さんと一緒に歩いていたじゃないか?」
「…………」
「おい。尾沢」
「気に入らねえな」
と尾沢生はそっぽを向いてしまった。