Classici giapponesi con furigana
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くさもみじ
荷風随筆集(下)
永井 荷風
Leggi 荷風随筆集(下) (くさもみじ) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.512 caratteri · 63 schermate
それなら誰も彼も裸体になるといいそうなものであるが、そんな競争は見られない。普通の踊子が裸体を勤める女に対して影口をきくこともなく、各その分を守っているとでもいうように、両者の間には何の反目もない。楽屋はいつも平穏無事のようである。
踊子の踊の間々に楽屋の人たちがスケッチとか称している短い滑稽な対話が挿入される。その中には人の意表に出たものが時々見られるのだ。靴磨が女の靴をみがきながら、片足を揚げた短いスカートの下から女の股間を窺くために、足台をだんだん高くさせたり、また、男と女とがカルタの勝負を試み、負ける度びに着ているものを一枚ずつぬいで行き、負けつづけた女が裸体になって、遂に危く腰のものまで取る段になって、舞台は突然暗転して別の場面になる。これらはその一例に過ぎない。いずれも戦争前のレヴューにはなくて、戦敗後の今日において初て見られるものである。世の諺にも話が下掛ってくるともう御仕舞いだという。十返舎一九の『膝栗毛』も篇を重ねて行くに従い、滑稽の趣向も人まちがいや、夜這いが多くなり、遂に土瓶の中に垂れ流した小便を出がらしの茶とまちがえて飲むような事になる。