Classici giapponesi con furigana
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かつしかすなご
葛飾砂子
泉 鏡花
Leggi 葛飾砂子 (かつしかすなご) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.677 caratteri · 37 schermate
菊枝は屏風の中から、ぬれ浴衣を見てうっとりしている。
七兵衛はさりとも知らず、
「どうじゃ〆めるものはこの扱帯が可いかの。」
じっと凝視めたまま、
だんまりなり。
「ぐるぐる巻にすると可い、どうだ。」
「はい取って下さいまし、」とやっといったが、世馴れず、両親には甘やかされたり、大恩人に対し遠慮の無さ。
七兵衛はそれを莞爾やかに、
「そら、こいつあ単衣だ、もう雫の垂るようなことはねえ。」
やがて、つくづくと見て苦笑い、
「ほほう生れかわって娑婆へ出たから、争われねえ、島田の姉さんがむつぎにくるまった形になった、はははは、縫上げをするように腕をこうぐいと遣らかすだ、そう、そうだ、そこで坐った、と、何ともないか。」
「ここが痛うございますよ。」と両手を組違えに二の腕をおさえて、頭が重そうに差俯向く。
「むむ、そうかも知れねえ、昨夜そうやってしっかり胸を抱いて死んでたもの。ちょうど痛むのは手の下になってた処よ。」
「そうでございますか、あの私はこうやって一生懸命に死にましたわ。」
「この女は! 一生懸命に身を投げる奴があるものか、串戯じゃあねえ、そして、どんな心持だった。