Classici giapponesi con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Leggi 虞美人草 (ぐびじんそう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.559 caratteri · 401 schermate
「どうです御宅の桜は。今頃はちょうど盛でしょう」で結んでしまった。
「本年は陽気のせいか、例年より少し早目で、四五日前がちょうど観頃でございましたが、一昨日の風で、だいぶ傷められまして、もう……」
「駄目ですか。あの桜は珍らしい。何とか云いましたね。え? 浅葱桜。そうそう。あの色が珍らしい」
「少し青味を帯びて、何だか、こう、夕方などは凄いような心持が致します」
「そうですか、アハハハハ。荒川には緋桜と云うのがあるが、浅葱桜は珍らしい」
「みなさんがそうおっしゃいます。八重はたくさんあるが青いのは滅多にあるまいってね……」
「ないですよ。もっとも桜も好事家に云わせると百幾種とかあるそうだから……」
「へええ、まあ」と女はさも驚ろいたように云う。
「アハハハ桜でも馬鹿には出来ない。この間も一が京都から帰って来て嵐山へ行ったと云うから、どんな花だと聞いて見たら、ただ一重だと云うだけでね、何にも知らない。今時のものは呑気なものでアハハハハ。――どうです粗菓だが一つ御撮みなさい。岐阜の柿羊羹」
「いえどうぞ。もう御構い下さいますな……」
「あんまり、旨いものじゃない。ただ珍らしいだけだ」