Classici giapponesi con furigana
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ちのもじ
血の文字
黒岩 涙香
Leggi 血の文字 (ちのもじ) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.021 caratteri · 87 schermate
時まで誰も老人の室へ這入ッた者の無いのは確かです夫は私しが受合います」
読者よ是だけの証言を聞き余は驚かざる可き乎、余は実に仰天したり、余は此時猶お年も若く経験とても積ざれば、最早や藻西太郎の犯罪は警察官の云し如く真に明々白々にて此上問うだけ無益なりと思いたり去れど目科は流石経験に富るだけ、且つは彼れ如何に口重き証人にも其腹の中に在るだけを充分吐尽させる秘術を知れば猶お失望の様子も無く宛も独言を云う如き調子にて「成る程昨夜藻西太郎が老人に逢に来た事は最う確だな女「確かですとも、是ほど確かな事は有ません目「するとお前は藻西を見たのだね、其顔を確り認たのだね女「いえ少しお待なさい、見たと云て顔を見た訳では有ません廊下へ行く所を見たのです、夫も彼れ急いで歩きましたから、何でも私に目認められまいと思う様に本統に憎いじゃ有ませんか廊下の燈明が充分で無いのを幸いちょい/\と早足に通過ました」余は此一節を聞きて思わず椅子より飛離れたり、是れ実に軽々しく聞過し難き所ならん、余は殆ど堪え兼て傍より問を発し「若し夫だけの事ならばお前が確に藻西太郎と認めたとは云われぬじゃ無いか」