Classici giapponesi con furigana
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なぞのくびかざりじけん
謎の頸飾事件
山本 周五郎
Leggi 謎の頸飾事件 (なぞのくびかざりじけん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7265 caratteri · 15 schermate
すると間もなく、大声で喚きながら廊下を書生が駈けてきた。
「出ました、出ました先生、ダイヤの頸飾が流元から出てきました」
そう叫んで室内へとびこんできた書生の両手の間には、なんと燦然と輝く黄色ダイヤの頸飾がゆれていたではないか。
「ねえ、樫田さん」
龍介君は皮肉に笑いながら云った。
「僕はさっき云ったでしょう、頸飾の隠し場所も、そして犯人もわかっているって。犯人は小間使と北京亭からきた左利きの料理人ですよ、あははは、これが僕の探偵の仕方です」
「どうしてこの事件を解決したか」
やがてもう一度客間へ人たちが集った時、龍介は静かに話しだした。
「あの女中の殴られた傷を見ると、右の額です。向合って相手の右の額を殴るには、左利きの人でなければできません。そうでしょう樫田さん。ところが棍棒についていた指紋は秋山さんの右手の指紋だし、秋山さんは右利きだ。彼等が秋山さんを犯人だと思わせようとした第一の失敗はこれです。
第二には、女中が自分を殴ったのは、夜会服を着た紳士だといった、ところが暗闇の扉の蔭から跳出した人が、夜会服を着ていたかどうか、分るわけがない、なんなら試してごらんなさい。