Classici giapponesi con furigana
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かいのあなにかっぱのいること
貝の穴に河童の居る事
泉 鏡花
Leggi 貝の穴に河童の居る事 (かいのあなにかっぱのいること) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.260 caratteri · 32 schermate
」
「おお、居ねえ、居めえよ、お前。一つ劫かしておいて消えたずら。いつまでも顕われていそうな奴じゃあねえだ。」
「いまも言うた事だがや、この魚を狙ったにしては、小い奴だな。」
「それよ、海から己たちをつけて来たものではなさそうだ。出た処勝負に石段の上に立ちおったで。」
「己は、魚の腸から抜出した怨霊ではねえかと思う。」
と掴みかけた大魚腮から、わが声に驚いたように手を退けて言った。
「何しろ、水ものには違えねえだ。野山の狐鼬なら、面が白いか、黄色ずら。青蛙のような色で、疣々が立って、はあ、嘴が尖って、もずくのように毛が下った。」
「そうだ、そうだ。それでやっと思いつけた。絵に描いた河童そっくりだ。」
と、なぜか急に勢づいた。
絵そら事と俗には言う、が、絵はそら事でない事を、読者は、刻下に理解さるるであろう、と思う。
「畜生。今ごろは風説にも聞かねえが、こんな処さ出おるかなあ。――浜方へ飛ばねえでよかった。――漁場へ遁げりゃ、それ、なかまへ饒舌る。加勢と来るだ。」
「それだ。」
「村の方へ走ったで、留守は、女子供だ。相談ぶつでもねえで、すぐ引返して、しめた事よ。お前らと、己とで、河童に劫されたでは、うつむけにも仰向けにも、この顔さ立ちっこねえ処だったぞ、やあ。