Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あかいガラスのきゅうでん
赤いガラスの宮殿
小川 未明
Leggi 赤いガラスの宮殿 (あかいガラスのきゅうでん) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 4930 caratteri · 10 schermate
そら、おまえにもくれてやろう。」と、平三は自分の食物をわけて、からすに投げてやりました。
からすという鳥は、黒い陰気な鳥で、人間にはきらわれますが、なかなかりこうな鳥でした。さかしそうな目つきをして、木の枝にとまって、平三の方を見ましたが、じきに飛んできて、それを食べました。それから後は、いつでも平三の小屋の近くにいて、遠くへいっても、また、このあたりの木に帰ってきました。
雪のないうちは、手助けにやとわれたりして、どうにか暮らしてゆきましたが、雪が降ってからは、外の仕事もなくなってしまい、平三をやとうようなものもなかったのです。
「平三は、どうしたろうな。」
「せんだって、往来を通っていたら、からすが屋根にとまって、アホウ、アホウと鳴いていたぞ。」と、戯談をいったものがあります。
「無欲な、正直な人間だ。そんな悪口をいうもんでねえ。雪が降って、仕事がなくなって困っているだろうから、私は、明日にも、ちょっといってのぞいてみるつもりだ。みんなも、なにかよけいなものがあったら、くれてやるがいいだ。」と、老人が、口をいれました。
こんなに、かげで、村の人から同情されているとも知らずに、平三は小屋の中で、一人で雪ぐつをつくっていました。