Classici giapponesi con furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
Leggi 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) di 谷 譲次 (たにじょうじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 168.926 caratteri · 332 schermate
で、この事件はこれなりに、いつともなく忘れてしまった。
が、四、五日たった或る日、朝から外出して帰ってみると、こんどはほかのだったが、やはり私の靴の片っぽに私たちは靴いっぱいの水を発見しなければならなかった。
しかし、その時も、私たちの怒りは、おかみさんの不得要領な哀訴嘆願で誤魔化されて、しまった。おかみさんは、前とおなじにやたらに手を振り頭を下げて、早速靴を掃除して返しにきただけだった。決して一言も、どうしてこの部屋の靴の一つへしきりに水がはいるのか、その点を説明しようとはしなかった。真昼、無人の室においてある靴がいつの間にか水をたたえる。その、水の満ちた靴を窓からの白い光線のなかにじいっと凝視めていると、一種異様な莫迦げた、そしてグロテスクな恐怖が私に襲いかかるのを意識する。私たちは、すくなからず気味がわるくなった。
そんなことがもう一度あった。
怪異は飽くまで怪異としても、そうたびたび水漬けにされたんでは、第一靴がたまらない。それに、この神秘の底を掘り下げなければならない責任も、私は私の常識に対して感じ出した。と言ったところで、下手人はレムにきまっているんだから、そこには何らのミステリイもないようなものの、私はレムが、私の靴へ水を入れるところを押さえつけて、次第によっては一つぐらいこつんとやってやろ