Classici giapponesi con furigana
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みがわりのはなよめ
身代りの花嫁
野村 胡堂
Leggi 身代りの花嫁 (みがわりのはなよめ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.685 caratteri · 22 schermate
窓の外から詩子は撃たれた
「すると――?」
石井老弁護士はこの少女の智恵に圧倒されて唸りました。
「悪者は、詩子お姉様の側に居たんです。氏家さんなんかじゃありません。第一その棒紅でお姉様が死んだら、一番先に氏家さんが疑われるじゃありませんか」
恐しい明智、もう疑の片影も留めません。
「判りました、お嬢さん、早速行って来ましょう。多分貴方のお兄様は助かりますよ」
石井弁護士がそう言って振り返ると、白い水兵服の陽子は、もう顔も挙げられないほど泣き濡れて居りました。
窓の外から詩子は撃たれた
氏家竜太郎はすぐ許されました。これだけ反証が挙がると一日も未決にとめて置くわけに行かなかったのです。
が、それまで鳴を鎮めて居た曲者は、氏家竜太郎が自由の身になると同時に、又恐しい手を延べて、詩子の身辺に迫りました。
或日電灯会社から、「漏電があるかどうかを検べますから」
と言って来た男が、部屋部屋の電灯を見廻って行きましたが、その晩、寝室へ入るつもりで応接間の飾電灯の紐を引いた詩子は、
「あッ」
悲鳴をあげて飛退きました。
頭の上の大電灯の笠――摺硝子に切子細工の飾を付けた、何瓩とも知れぬのが、恐しい勢で頭の上へ落ちて来たのでした。