Classici giapponesi con furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Leggi 道標 (どうひょう) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 846.457 caratteri · 1672 schermate
彼がモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ赴任すると知って、ぎりぎりの出立前夜、多計代が藤原威夫の家を訪ね、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ行ったらぜひ伸子の様子を見て、こまかに知らせてほしい、とたのまれたので、と。
藤原威夫の禅坊主のような骨の高い頭のてっぺんは、まじめな軍人として、軍帽ばかりかぶりつづけて来た男らしく、年に似合わず薄くなっている。万事が周密で、粗大なところのない口調だった。そのなにげない話しぶりで、彼は、そのとき、伸子に、日本の天皇についてどういう考えをもっているかと質問した。一九一七年にロシアはツァーを廃した。フランス革命はルイ十六世をギロチンにかけた。伸子は、ソヴェトの社会に共鳴しているときいているが、日本の天皇というものは、どう考えているか、というのだった。伸子は、本能的な警戒を感じた。自分の思想が、軍人によってしらべられている、その事実をはっきり感じた。
革命の理論として日本の天皇についてまとまった認識をつかんでいない伸子は、はげしい警戒心に刺戟されて、むしろ逆襲的な反問をした。日本とロシアとは、それぞれ別の条件に立っているのに、なぜ天皇について、ここで論じなければならないのか、と。