Classici giapponesi con furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Leggi 道標 (どうひょう) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 846.457 caratteri · 1672 schermate
サロンの出品画が多くが、気がきいて警抜な色の効果、コムポジシォンなどばかりを目ざしているので、「果樹園」の正統派のつまらなさが面白かった。そのころパリに滞在していた日本のある漫画家も、支那靴をはいた足で鬼を踏まえている鍾馗の大幅絹本を出品したりもしている。その墨絵は伸子に五月節句の贈りもののようにしか見えなかった。
もう一度、みんなで観ておこうという話がクラマールに住む日本の人々の間にきまった。
その午後、伸子は早すぎると思ったが、定刻より三十分も早く、物置の二階をアトリエにしている画家の亀田夫妻のところへ行った。蜂谷良作も来るはずだった。それで伸子も早めに来たと思われはしまいか。伸子はめずらしくすこし気をひけてアトリエをあけたら、意外にも、そこには一座の顔ぶれがそろっていたのだった。
「みなさん、たいへんお早かったのね」
「ええ。ですから、お迎えにあがったんですわ」
絹の外出着の上からはでな色模様のゴム製エプロンをかけた亀田の細君が若々しくさえずるような調子で料理兼用のストーヴのわきから伸子に云った。
「おもったより、早くいらっしゃれてよかったわ、ねえ、あなた」