Classici giapponesi con furigana
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とおのへ
遠野へ
水野 葉舟
Leggi 遠野へ (とおのへ) di 水野 葉舟 (みずのようしゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.903 caratteri · 117 schermate
あれだからこんどでも、すぐまとまったのだ。」
「それで」と急に言葉を改めて、「明日は切符を印刷しなければ、白と青と、赤と、……君、ここでは(と声を低くした)まだ音楽会などをしたことはないと見えるね。入場券を五十銭、二十銭と言ったら皆で反対したではないか。十五銭、十銭、五銭にするなんて……」
その時に膳を運んで来たと見えて、話は止んだ。私は例の紋付の赭い面を思い浮べた。
夜、私は室で野口君や、その友人のくるのを待っていた。
食事がすむと、隣りではまた話がはじまった。のびのびした調子で互いに生国や、若い時分の――二人とも四十三とか五と言っていた。――ことを話し出した。一人の男は信州で生まれて東京で育ったといっていた。
「僕も長く東京にいた。」と伊勢の男は自慢らしく言った。
そのうちに、私の室には三人の客が来た。みな野口君や私と同年ぐらいの人だ。で急に賑やかになった。
六
つぎの朝も、私が起きた時には隣りではもう出ていていなかった。
昼の食事を運んで来た時に、下女がしきりと孤児院の慈善音楽会が町で大評判になっていることを話した。演奏者は町の人達で、それぞれ隠し芸を見せると言った。