Classici giapponesi con furigana
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きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate
お三根は、左の頸動脈を切られたのが致命傷であることがわかった。なお、お三根の両手両腕と顔から腕へかけたところに、たくさんの切りきずがあったが、それはたいして深くない傷ばかりであった。
お三根を殺傷した凶器は、なんであるかわからないが、なかなか切れ味のいい刃物であるらしく、頸動脈はずばりと一気に切断されていた。
死斑と硬直から推測して、お三根の死は今暁の午前一時から二時の間だと思われた。
警官の通報が本署へとんだので、検察局からは長戸検事の一行がかけつけた。
「……で、この部屋に死者のほかに誰かいたのかね。つまり午前九時に、この電灯のかさがこわれる音を、この雇人たちがたしかに耳にしたというが、このかさをこわした者は発見されたのかね」
検事が、たずねた。
「いえ。わたしたちが入りましたとき、部屋の中をよく探しましたが、誰もいなかったのです。この婦人の死体だけでありました。凶器も見あたりません。部屋としてはそこは完全に密室なのです。そとから犯人の侵入した形跡がないのです。ふしぎですなあ。まさかこれは自殺じゃないでしょう」
と田口警官はいった。
「自殺ではない。