Classici giapponesi con furigana
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きんぎょはしんでいた
金魚は死んでいた
大下 宇陀児
Leggi 金魚は死んでいた (きんぎょはしんでいた) di 大下 宇陀児 (おおしたうだる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.514 caratteri · 22 schermate
怨恨があるはずだと、当局は睨んだのであつた。
金魚屋は、見たところまことに好人物らしい男で、次のような申立を行つた。
「刈谷老人が殺されたことは知つているね」
「知つてますよ。いい気味でさ」
「おどろいたな。よつぽど憎んでいたと見えるね」
「そりや私は、ひどい目にあつているんですから――あのおやじくらい、ごうつくばりでケチンボで、人情なしの野郎はないですよ。あいつは税金がかかるから、表向きの金貸しをやめたが、相変らずもぐりの金貸しでした。多分、一億や二億の金はためていたと思うですが、これをまた、銀行にも預けず、株券にもせず、どこかにかくして持つていやがつたにちがいないです。殺されたあとで、家の中から、札束の山が出たんでしようね」
「ちがうよ。何も出ない。その点はこつちでも不思議に思つているくらいだ。何か知つていることはないのかい」
「さア、財産をどう処分していやがつたか、そいつは私にやわかりませんや。が、ともかくたいへんなおやじでした。こないだ、ひよつくりきましてね。私の利息がたまつている。利息の一部としてなるつたけ上等の金魚をもつてこいつて、いやがるんです。