Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きんぎょりょうらん
金魚撩乱
岡本 かの子
Leggi 金魚撩乱 (きんぎょりょうらん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.999 caratteri · 67 schermate
耳の注意を振り向けるあらゆるところに、潺湲の音が自由に聴き出され、その急造の小渓流の響きは、眼前に展開している自然を、動的なものに律動化し、聴き澄している復一を大地ごと無限の空間に移して、悠久に白雲上へ旅させるように感じさせる。
もろもろの陰は深い瑠璃色に、もろもろの明るみはうっとりした琥珀色の二つに統制されて来ると、道路側の瓦屋根の一角がたちまち灼熱して、紫白の光芒を撥開し、そこから縒り出す閃光のテープを谷窪のそれを望むものものに投げかけた。
鏡面を洗い澄ましたような初秋の太陽が昇ったのだ。小鳥の鳴声が今更賑わしく鮮明な空間の壁絨をあっちへこっちへ縫いつつ飛ぶ。
極度の緊張に脳貧血を起していったん意識を喪い、再び恢復して来たときの復一の心身は、ただ一箇の透明な観照体となって、何も思い出さず、何も考えず、ただ自然の美魅そのままを映像として映しとどめ、恍惚そのものに化していた。
彼は七つの金魚池の青い歪みの型を、太古の巨獣の足跡のように感じ、ぼんやりとその地上の美しい斑点に見とれていた。陽が映り込んで来て、彼の意識もはっきりして来ると、すぐ眼の前の古池が、今始めて見る古洞のように認められて来た。