Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんさんじゅうまい

銀三十枚

国枝 史郎

Leggi 銀三十枚 (ぎんさんじゅうまい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.863 caratteri · 73 schermate

Aozora Bunko

畜生! こいつを吃驚させてやれ!

「君、あいつは詐欺師なんだ。あいつは白金を詐欺したんだ。……勿論君も知ってるだろう、大詐欺師の佐伯準一郎ね、ありゃアあいつの片割れなんだ」

刑事はじっと聞き澄ましていた。

「捕縛したまえ。手柄になるぜ」

刑事は急に緊張した。だがすぐに揶揄的になった。

「君のような狂人の妻君に、あんな別嬪がなるものか。まあまあいいから帰りたまえ」

たくましい手をグイと延ばし、私の腕をひっ掴んだ。

「お前、金は持ってるのか?」

「うん」と私は頷いて見せた。

「いくらあるね、云って見給え」

「袂にあるんだ、蟇口がな。いくらあるか知るものか」

刑事は腕から手を放した。

「調べてやろう、出したまえ」

私は袂から蟇口を出した。

「それ五円だ。それ赤銭だ。それ十銭だ。それ五円だ。まだあるぜ、それ十円だ」

「よしよし」と刑事は頷いた。

「それだけありゃア結構じゃアないか。歩いた歩いた送ってやろう。どうも手数のかかる奴だ」

また腕をひっ掴んだ。町の方へ引っ張って行った。私は変に愉快になった。で、のべつにまくし立てた。

「莫迦だなあ刑事君、あの女は詐欺師なんだ。白金三十枚を隠しているんだ、一枚や二枚は使ったろう。