Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.130 caratteri · 288 schermate
柴田弾右衛門には娘が二人、姉をお類といって二十三、妹をお半といって二十歳。どちらも美しく生い立って、門弟たちの魅力になっていましたが、姉のお類は去年の秋、仔細は解らず、武家の娘らしく懐剣で自害して相果てました。高弟の川波勝弥と娶合せてこの道場を継がせるつもりだったのが、柴田弾右衛門が癈人同様になって、道場の前途がはなはだ心細くなった上、川波勝弥が近頃望まれて、さる大身の養子になることになったので、お類との約束を反古にし、お類はそれを悲しんで自害したのだという噂も伝わりました。
それはともかく、川波勝弥はそんなことは知らぬ顔に、毎日道場にやって来て、少し人の好い林彦三郎とともに、門弟たちの相手をしておりました。正月十一日の稽古始めにも、吉例の勝抜き一本勝負をやり、見事大原幸内、岸松太郎、林彦三郎の三人を叩き伏せて、優勝をかちえ、心ある者から代稽古ともあるものが、大人気ない――と思われたりしていたのです。
「その晩鱈腹呑んで、亥刻半(十一時)頃飯田町の家へ帰るところを、神楽坂の路地の中でやられたんで。こいつは因縁事じゃありませんか。ね、親分」
ガラッ八の八五郎は説きおわってこう注を入れました。