Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.130 caratteri · 288 schermate
「先刻親分にうんと脅かされたら、口惜し涙を流しながらお勝手へ行ってつまみ食いをしていましたよ。あんな女は人を殺すものですか」
「えらいッ、いよいよ以て八五郎親分は大した眼力だぞ」
「親分、冗談じゃありませんよ」
「それで臭いのが総仕舞か、――あとはお桃一人だ。気の毒だが、当ってみなきゃなるまいな。あの取り立ての桃のような、うぶな娘を見ると、俺は十手をチラ付かせるのが浅ましくなるが、どうだい八」
「御免蒙りますよ、親分。いっこう綺麗じゃないが、あの娘は妙に気を揉ませますね」
「役目は役目だ。一応引っ立ててみなきゃなるまいな」
二人は立上がりました。奥の一と間には、三郎兵衛と四人の女が一団になって、平次の来るのを待っているはずです。今となってはそこへ踏込んで、お桃を縛るほかに、恰好の付けようがなくなったのです。
昼のうち検屍に来た係り同心には、幾太郎の無実を細々と説明した上、「真実の下手人は、今晩中に挙げてお目にかけます」と、八五郎はツイ大きな事を言ってしまったのでした。
「待ちなよ」
「へ――」
「お桃を縛る前に、もう一人調べるのがあったはずだが」
平次は唐紙へかけたガラッ八の手を止めました。